今年も巡ってきた3・11。早いもので12年が経ちました。
あの時、お寺のすぐ前の交差点で運転中に遭遇し、車中にて
経験のない突き上げと、境内を囲む杉林が持ち上げられる様な
激しい揺れを目の当たりに、ハンドルを強く握りしめたことを
決して忘れることはないでしょう。
直後に生活が一変し、ガソリンや物資の調達に右往左往し、
余震に怯えながらの葬儀や、動揺しながら迎えた子供の卒業式・・・
あれから12年。
また、震災を機に発足した置賜地区曹洞宗ボランティア会「Teamおきたま」
被災地石巻を中心に何度も現地に足を運びました。多くの人たちとの出会いや
経験。その活動は微力ながら今も続いています。実にありがたいです。
今年は、まだコロナ禍の影響が残っていることもあり現地への遠征は断念し
同じメンバーでもある小国町・平等寺様にて追悼13忌法要を仲間と共に
執り行いました。坐禅中に迎えた午後2時46分に黙とうを捧げながら
様々な思いが沸き起こり、自分の中に眠っていた感情が静かに流れてゆきます。
写真の位牌は、仲間の一人が持参したあの奇跡の一本松で制作した
ものです。非常に感慨深いです。
後世に伝えてゆくことが、いかに大事なことかを再認識した13忌法要。
まだまだ私たちの旅は続くことでしょう。